コラム⑤「ワンちゃんネコちゃんと過ごす冬」
朝晩はだいぶ冷え込むようになりましたね。コートを出したり、暖房器具を用意したりと、徐々に冬支度を始めるころではないでようか。 今日はワンちゃんネコちゃんと安全に過ごす冬と題して、ペットと過ごす冬のポイントをいくつか挙げたいと思います。 (1)やけど・焦げにご用心 特に動きのない老犬・老猫は要注意、低温やけどをしても被毛で皮膚の具合が見えずらいため発見が容易ではないので、飼い主側の注意が必要です。 ストーブやファンヒーターをご利用のご家庭は、どうぶつの被毛の焦げ付きにもご用心ください。ストーブの最前列はネコちゃんの予約席になっているご家庭もあるでしょう。そんなネコちゃん、気が付けば被毛が焦げていた、なんていうことも実は珍しくはありません。 特にしっぽやひげは要注意です。ネコちゃんのひげは感覚器の一つとして、距離感や風向きを察知する力はありますが、実は温度はあまり感じないのです。焦げた匂いがすると思ったら・・・ということにならないためにも、ストーブガードのご利用をお勧めします。(ストーブガードとはお子様やペットを暖房器具から遠ざけて高温部分への接触を防止するためのもの。ホームセンターなどで購入が可能。) (2)犬は寒さに強い? ワンちゃんの被毛は見た目のロング(長毛)・ショート(短毛)などの分類とは別に、生え方でもシングルコート(一重)とダブルコート(二重)に分けることができます。 ダブルコートの犬種は被毛がアンダーコート(下毛)とオーバーコート(上毛)の二重構造で、アンダーコートは温度調節のために季節に合わせて伸びたり抜けたりします。同じ犬種でも個体差があり、生活している地域や場所(屋内・屋外)によってアンダーコートの発育具合は異なります。 一般的には春と秋が換毛期、四季のある日本原産のワンちゃん(柴犬・秋田犬など)はダブルコートに属しているので、ワンちゃんの毛がごっそり抜ける様子を目にしたことがある方も多いでしょう。ダブルコートのワンちゃんはこうして温度調節ができるので、日本では昔から「犬は寒さに強い」イメージがあるのだと思います。 一方で近年の人気犬種、プードル、ヨークシャー・テリア、マルチーズ、ミニチュア・ダックス(スムース)のワンちゃんはシングルコート。抜け毛が少なく室内飼育に向いているこれらのワンちゃんたちは、裏を返せば寒さが苦手というわけです。ワンちゃん用のお犬服も近年ではだいぶ普及してきましたが、寒がりのワンちゃんには外出時の防寒着も必要ということになります。 また被毛の種別に関係なく高齢犬の場合は寒さから体調を崩してしまうこともあるので注意しましょう。屋外犬の場合は、湯たんぽなどのあったかグッズを用意したり、寝床に段ボールを引いてあげるのも寒さ対策になります。それでもワンちゃんが丸まって寒そうであれば、玄関などの室内で過ごさせてあげてもよいと思います。 震えている、水を飲む量が減った、散歩に行きたがらない、というのはワンちゃんが寒さを感じているサイン。飼い主側が注意して様子をみてあげましょう。 (3)肉球ケア お散歩から帰ったあと、ワンちゃんの足を水で洗ったり、ウエットティッシュで拭いたりしていませんか?実は肉球保護のためには乾いた布で拭くのが一番良い方法なのです。 乾燥してひび割れを起こしてしまった肉球には保護クリームも市販されていますが、気になってなめてしまう子が多いのも事実。使用する場合には原材料にこだわって安全なものを選んであげてくださいね。 寒いと動きたくない、というのは人もどうぶつも一緒です。運動不足にならないよう適度なお散歩はお互いのためにもよいですね。ネコちゃんの場合、冬は暖房器具の前から動かなくなってしまう子も多いので、お気に入りのおもちゃを使って積極的に遊んであげてください。イベントの多い季節、ワンちゃんネコちゃんと寒さに負けない楽しい冬をお過ごしください。 |